アプリケーションエンジニアとは?仕事内容とアプリ開発者になるための基礎知識 2020.07.09
アプリケーションエンジニアとは、ITシステムに含まれているアプリケーションを開発するエンジニアです。
ただ開発をするだけでなく、テストや運用まで、開発にあたっての一連の作業全般を任されます。
このページでは、アプリケーションエンジニアとはなにか、という疑問にお答えしています。
アプリケーションエンジニアになりたい人、アプリケーションエンジニアについて知りたい人は必見の内容です!
アプリケーションエンジニアはアプリ開発全般を担当するエンジニア
アプリケーションエンジニアは、さまざまなアプリケーションシステムの開発を担当するエンジニアです。
数あるエンジニアの職種の中でも人気があります。
情報システムの開発において、システムの設計方要件定義、テスト、運用に至るまでの一連の作業を任されます。
そのため、幅広い知識が求められるのが特徴です。
アプリケーションエンジニアの仕事内容
アプリケーションエンジニアの仕事内容は多岐にわたります。
大きく分けると、6つの仕事に分けることができます。
- スマホアプリの開発
- Webアプリの開発
- 業務系アプリの開発
- システムのテスト
- システムの設計・運用・保守
- 要件定義
このように、アプリケーションエンジニアにはシステム開発におけるさまざまな仕事を任されます。
仕事内容が多岐にわたる分、やりがいも大きいのがアプリケーションエンジニアの魅力です。
スマホアプリの開発
アプリケーションエンジニアの仕事内容には、スマホ向けのアプリの開発があります。
スマートフォンが世界中に普及した今、スマホアプリの需要は右肩上がりです。
Webアプリなどと比較しても、その人気や可能性は大きなものがあります。
今後もスマホアプリの開発案件は多く出てくるため、アプリケーションエンジニアとして働きたいのであれば、スマホアプリの開発を得意分野にしておくことをおすすめします。
Webアプリの開発
アプリケーションエンジニアは、Webアプリの開発もおこないます。
Webアプリの開発案件の多くは、SNSアプリの開発やショッピングサイト、ポータルサイトの開発です。
スマホにインストールせずに利用することができるため、自分が作ったWebアプリが世界中で利用される可能性もあります。
アプリケーションエンジニアの仕事のなかでも、特に魅力的なのがWebアプリの開発です。
業務系アプリの開発
アプリケーションエンジニアは、業務系アプリの開発もおこないます。
業務系アプリとは、クライアントが抱えている課題・問題を解決するアプリケーションです。
企業内の業務システムの構築や、パッケージ製品の開発などを担当する場合が多いです。
業務系アプリは社会インフラに関わることもあるため、自分が作ったサービスで、生活を便利にすることも可能です。
責任は大きいものの、夢と魅力が大きいのが、業務系アプリ開発の特徴です。
システムのテスト
アプリケーションエンジニアは、開発したアプリケーションのテスト運用もおこないます。
いわゆる「テストエンジニア」としての側面もあるのです。
アプリケーションエンジニアがシステムのテストをできると、クライアントから見ても非常に魅力的です。
新たにテストエンジニアを雇う必要がないため、制作費を抑えることができます。
そのため、アプリケーションエンジニアでもシステムのテストができると、市場においては重宝される傾向にあるのです。
システムの設計・運用・保守
アプリケーションの形態に関わらず、システムの設計や運用、保守(メンテナンス)などをおこなうことも、アプリケーションエンジニアの仕事です。
アプリケーションエンジニアは、一度開発をしてしまえば仕事が終わるわけではありません。
開発後も継続して運用し、こまめにメンテナンスをおこなう必要があります。
システムというものは、作った人が一番理解しているものです。
そのため、アプリケーションエンジニアの案件には、開発から運用、システムの保守(メンテナンス)に至る一連の作業を任せる内容が多いのです。
要件定義
アプリケーションエンジニアがシステム開発をおこなう過程で、「どうやってシステム化するのか」ということを考えるのが要件定義です。
この要件定義も、アプリケーションエンジニアの仕事内容の一つです。
システム開発において上流工程に分類される作業であるため、対応できるアプリケーションエンジニアが少ないのが現状です。
そのため、アプリケーションエンジニアとして他と差別化を図りたいのであれば、要件定義ができるスキルを身に付けておくと良いでしょう。
アプリケーションエンジニアに求められるスキル
アプリケーションエンジニアに求められるスキルは、主に6つです。
- 必要なプログラミング言語の修得
- システム開発の流れに関する理解
- ネットワークやデータベースに関する知識・スキル
- 専門的な業界に関する知識
- マネジメントスキル
- コミュニケーションスキル
アプリケーションエンジニアには、アプリケーションエンジニアとしての専門的なスキルに加えて、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルなども求められます。
アプリケーションエンジニアとして働く際には、専門の業務に固執するのではなく、クライアントやプロジェクトを円滑に進めるための努力も必要なのです。
必要なプログラミング言語の修得
アプリケーションエンジニアには、開発に必要なプログラミング言語の修得を求められます。
アプリケーションエンジニアが開発をするにあたってよく使う言語は、開発の内容によって変わります。
スマホアプリの開発に必要とされる言語は、iPhone向けのアプリなのか、Android向けのアプリなのかによって変わりますが、大体は決まっています。
- Swift
- Objective-C
- Kotlin
- C#
- JavaScript
Webアプリの開発においては、バックエンドとフロントエンドの開発で違いがあるものの、
- Java
- C言語
- Ruby
- Python
- HTML
- CSS
- JavaScript
などが主です。
また、Webアプリの開発には、場合によってはサーバーに関する知識やMySQLに関する知識が求められることもあります。
業務系のアプリ開発に置いては、主に3つのプログラミング言語が用いられます。
- Java
- C言語
- C#
業務系アプリの開発には、オブジェクト指向プログラミング言語が用いられる場合がほとんどです。
大規模な開発には必ずといっていいほど使用されるプログラミング言語のため、早いうちから習得しておくことをおすすめします。
アプリケーションエンジニアが習得するべきプログラミング言語を教えます
システム開発の流れに関する理解
システム開発の流れに関する理解も、アプリケーションエンジニアには必要なスキルの一つです。
アプリケーションエンジニアは、システムの開発からテスト、運用、メンテナンスに至るまでのさまざまな業務を担当します。
そのため、開発をするにあたって、一連の流れを押さえておかなくてはならないのです。
一連の流れを理解していれば、開発を効率化することも可能になります。
結果として開発スピードのアップ、質の向上にも直結します。
そのため、アプリケーションエンジニアにはシステム開発の流れに関する一連の理解が求められるのです。
ネットワークやデータベースに関する知識・スキル
アプリケーションのシステム開発には、プログラミング言語だけでなく、ネットワークやデータベースに関する開発も伴います。
そのため、ネットワークやデータベースに関する知識やスキルも、アプリケーションエンジニアに求められるスキルの一つです。
エンジニア業界は、常にトレンドが入れ替わる世界です。
それはネットワークやデータベースに関する知識もしかり。
そのため、できるだけトレンドを押さえる努力をし、いつの時代でも求められるようなアプリケーションエンジニアを目指しましょう。
専門的な業界に関する知識
業界に関する専門的な知識があると、その業界において他のアプリケーションエンジニアとの差別化を図ることができます。
どの業界にも、専門的な知識というものがあります。
アプリケーションエンジニアは業界をまたいで仕事をする職種です。
開発をするにあたって、その業界に関する知識を持っておくに越したことはありません。
そのため、それぞれの業界に関する知識を持っておけば、他のアプリケーションエンジニアとの差別化を図ることができ、案件に参画しやすくなります。
マネジメントスキル
プロジェクトを管理するマネジメントスキルも、アプリケーションエンジニアには必要なスキルの一つです。
アプリケーションエンジニアは、開発をするにあたってプロジェクトに所属することが多くあります。
そのため、ただ開発ができればよいというわけではないのです。
プロジェクトにおいて、開発面でリーダーシップを発揮するのは、その道のプロであるアプリケーションエンジニアです。
そのため、アプリケーションエンジニアには、開発面からプロジェクトを管理するマネジメントスキルが求められるのです。
プロジェクトを先導した経験があると、フリーランスとしても武器にすることができます。
そのため、できるだけマネジメントの経験を積み、クライアントにアピールすると良いでしょう。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルも、アプリケーションエンジニアには必須のスキルです。
一人でもできるような簡単な開発を除き、アプリケーションエンジニアが携わる開発には、少なからずコミュニケーションが伴います。
それはクライアントとのコミュニケーションだったり、プロジェクト内でのコミュニケーションだったりと、コミュニケーションの相手も違います。
開発を円滑に進めるためにも、アプリケーションエンジニアにはコミュニケーションスキルが求められるのです。
アプリケーションエンジニアに求められる資格
アプリケーションエンジニアに求められる資格は6つです。
- 基本情報処理技術者試験
- C言語プログラミング能力検定試験
- システムアーキテクト試験
- Android™技術者認定試験
- IT検証技術者検定試験(IVEC)
- JSTQB認定テスト技術者資格
アプリケーションエンジニアとして案件に参画し、生活していくのであれば、これらのスキルをできるだけ多く取得しておくことがおすすめです。
難易度や取り組みやすさ、自分の都合などと照らし合わせて、取得する資格を選びましょう。
アプリケーションエンジニアが取るべき資格6選!内容と難易度を解説します
基本情報処理技術者試験
基本情報処理技術者認定試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営する資格で、ITエンジニアとしての基礎知識を持ち合わせていることを証明できます。
アプリケーションエンジニアに限らず、ITエンジニアとして働くのであればぜひ取得しておきたい資格の一つです。
しかし、基本情報処理技術者認定試験の取得は、一筋縄ではいきません。
ITエンジニアとしての基礎知識はもちろんのこと、プログラミングに関する知識やスキルも必要となります。
そのため、自分のスキルにある程度の自信がついてきたら、取得することをおすすめします。
C言語プログラミング能力検定試験
C言語プログラミング能力検定試験とは、サーティファイが運営している、C言語に特化した資格です。
アプリケーションエンジニアはC言語を使った開発を多くおこなうため、C言語に関する専門的なスキルを証明するために資格を取得することをおすすめします。
C言語プログラミング能力検定試験は、難易度別に1級から3級までが設置されているため、現状の自分の実力を証明することができます。
1級は実際にC言語を使ったコーディングをおこなう実技試験が有るため、経験者として挑戦することをおすすめします。
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験は、独立行政法人情報処理推進機構が運営している国家資格です。
- コンピューターに関する基礎知識
- システムの要件定義に関する知識
- システム開発の上流工程・下流工程それぞれの知識
- システム開発に必要な技術
システムアーキテクト試験に合格すれば、これらのスキルを証明することができます。
しかし、システムアーキテクト試験の特徴は、その難易度の高さです。
システムアーキテクト試験の合格率は毎年10%代にとどまります。
そのため、受験をする際にはしっかりと準備し、知識とスキルの両方を磨いていくようにしましょう。
Android™技術者認定試験
Android™技術者認定試験は、一般社団法人IT職業能力支援機構Android技術者試験制度委員会が運営している資格です。
160を超える国と地域で配信されている資格で、世界的にも影響力を持ちます。
難易度はベーシックとプロフェッショナルの2種類が用意されているため、自分のレベルに合った受験が可能です。
アプリケーションエンジニアとしてスキルアップをするためには確実に取得しておくことをおすすめします。
IT検証技術者認定試験(IVEC)
IT検証技術者認定試験(IVEC)は、一般社団法人IT検証産業協会が主催している資格です。
本来はテストエンジニアに向けた資格とされていますが、開発したシステムのテストをおこなうこともあるアプリケーションエンジニアにとっては、有益な資格の一つです。
難易度ごとに7段階にレベル分けされているため、テストエンジニアリングに関するその時点での実力を証明することができます。
アプリケーションエンジニアがあまり取得を考えない資格であるため、他のアプリケーションエンジニアとの差別化を図ることもできます。
そのため、アプリケーションエンジニアにこそこの資格を取得することをおすすめします。
JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格は、日本ソフトウェアテスト資格認定委員会が運営している資格です。
日本だけでなく、海外でも効力を発揮します。
こちらもIT検証技術者認定試験同様、テストエンジニア向けの資格です。
しかし、テストエンジニアリングもできるアプリケーションエンジニアになるためには、ぜひ取得しておきたい資格です。
アプリケーションエンジニアになるには実績とスキルが必要
アプリケーションエンジニアになるためには、相応の実績とスキルが必要です。
アプリケーションエンジニアの世界では、実績とスキル、経験を積めば積むほど、自分の市場価値を高めることができます。
そのため、アプリケーションエンジニアとして生活をしていくのであれば、日々スキルアップを怠らず、どんどん経験を積むようにしましょう。
アプリケーションエンジニアとは、魅力的なエンジニア職のこと
アプリケーションエンジニアは、責任が大きく、業務内容も多岐にわたります。
しかし、その分やりがいが非常に大きいのが特徴です。
アプリケーションエンジニアの需要は今後もうなぎのぼりで、将来的にも安定した需要を見込むことができます。
そのため、フリーランスとして生きていくのであれば、アプリケーションエンジニアを名乗れるスキルや資格、経験を積むことをおすすめします。
自分のできることからコツコツと進めていくことで、明るい将来に近づきましょう!