海外進出を考えるフリーランスエンジニアが実践すべき動き方 2020.06.02
フリーランス業界の隆盛とともに、最近では海外に進出するフリーランスエンジニアが多くなってきました。
しかし、フリーランスエンジニアが何も知らずに海外に飛び出すことは危険極まりない行為です。
このページでは、フリーランスエンジニアが海外に出るために知っておきたい知識を徹底解説しています。
海外に出ることを考えているフリーランスエンジニアは必見の内容です!
海外で働くフリーランスエンジニアは日本の業務委託案件を受けるべき
海外で働くフリーランスエンジニアは、日本企業からの業務委託案件を受ければOKです。
フリーランスエンジニアの仕事内容は、日本にいようと海外にいようとそこまで変わりません。
それぞれ日本企業から依頼されて持っている案件を、海外に滞在しながらおこなうだけです。
フリーランスエンジニアは高単価の案件が多いため、1つ案件を持っていれば安定して暮らすことができます。
そのため、海外で働くことを検討しているフリーランスは、日本の業務委託案件を受けることをおすすめします。
無理して海外の案件を受けなくても良い
海外で働くフリーランスエンジニアは、無理して海外の案件を受ける必要はありません。
事実、現在海外にいるフリーランスエンジニアのほとんどが日本からの案件のみを受注し、生計を立てています。
海外の案件を受注するためには、相応の語学力が必要です。
しかし、フリーランスエンジニアはわざわざ語学の勉強をせずとも、日本の案件で十分稼ぐことができます。
フリーランスエンジニアは日本からの業務委託案件だけで十分海外で食べていけるため、海外の案件を無理して受注する必要はないのです。
ほとんどの海外フリーランスエンジニアは日本語の案件で稼いでいる
先述した通り、現在ほとんどの海外フリーランスエンジニアが日本語の案件のみで稼いでいます。
その理由としては、
- 日本語の案件でも十分に生活できる
- 海外の案件を受けるためにはネイティブレベルの語学力が必要
- わざわざ非ネイティブの日本人を求める海外企業はない
などが挙げられます。
現在は日本からの案件だけで需要と供給のバランスが取れているため、海外の案件を受注する必要がないのです。
海外の意案件を受けると、仕事の幅は広がりますが、その分ライバルとなるフリーランスが世界規模になります。
より厳しい戦いになるため、今の時点では日本の案件を受注することをおすすめします。
日本の案件でも十分に生活できる
日本語の案件だけを受注しても、十分に生活できるという点は、フリーランスエンジニアが海外で働くうえでのポイントです。
日本におけるフリーランスエンジニアの案件は、単価が高いことで知られています。
業務委託契約を1件結ぶだけで、1か月分の生活費を賄うことができるレベルです。
わざわざ海外の案件を焦って受注しなくても、単価の高い日本にあるフリーランスエンジニアの案件を受注するだけで良いのです。
日本の案件だけで十分事足りるため、現在日本人のフリーランスエンジニアは日本語の案件のみで稼いでいるのです。
海外の案件を受けるためにはネイティブレベルの語学力が必要
海外の案件を受注するためには、ネイティブレベルの語学力が必要です。
語学力は一朝一夕で身につくものではありません。
語学力を身につける時間を作るくらいなら、その時間分日本語の案件を受注したほうがはるかに稼げます。
わざわざ英語の海外案件のプロジェクトに携わったところで、労働に見合った報酬が得られるのかは疑問です。
単価を考えても、日本人のフリーランスエンジニアは日本語の案件を受注したほうが、コストパフォーマンスが高いのです。
わざわざ非ネイティブの日本人を求める海外企業はない
また、海外企業側の視点から見ても、非ネイティブの日本人を求める海外企業は少ないです。
英語の苦手な日本人と契約するより、同じ力量でも英語のできる国のフリーランスエンジニアと契約したほうがスムーズに業務を進めることができます。
日本人は英語が苦手な民族です。
そのため、無理して海外の案件を受注しようとせず、現在はまだ日本語の案件を獲得することをおすすめします。
日本のフリーランスエンジニア市場が衰えると、海外市場が主流になる
日本のフリーランスエンジニア市場が衰退すると、海外を拠点に働く日本人フリーランスエンジニアが増えていきます。
日本は現在に至るまで、フリーランスエンジニアの数が急増しています。
これからもフリーランスエンジニアが増え続け、需要が供給を上回ってしまうと、日本のフリーランスエンジニア市場は急速に衰退していくことが予想されます。
そしてこのタイミングで、日本ではなく海外に目を向け、外貨を稼ぐ日本人フリーランスが増えてきます。
そのため、今のうちに日本でできるだけ稼いでおき、資産運用などをおこない、資産を安定させておくことをおすすめします。
海外でフリーランスエンジニアとして働くための準備
海外でフリーランスエンジニアとして働くためには、準備が必要です。
- 基礎的なスキルを最低限身につける
- 自分からフリーランスエンジニアの案件を受注する
- まずは海外にいってみる
日本人のフリーランスエンジニアが海外で働くためには、まず日本で段階的にスキルアップをする必要があります。
相応の準備も必要です。
海外で働きたいと考えているフリーランスエンジニアは、まずこれらのことを段階的に実行し、態勢を整えていきましょう。
基礎的なスキルを最低限身につける
フリーランスエンジニアとして海外に出る前に、まずがフリーランスエンジニアとして働くための最低限の基礎的なスキルを身につけましょう。
基礎的なスキルは本屋動画サービス、スクールに通うことなどで身につけることができます。
また、実際に業務でスキルを使うことも、基礎的なスキルを身につけるためには必要です。
学ぶスキルは、Web系の言語をおすすめします。
Web系言語を習得していると、在宅でできる案件を依頼されやすくなります。
在宅の案件が多いということは、日本でやろうと海外でやろうと関係ありません。
基礎的なスキル、特にWeb系言語を習得しておくことが、海外でフリーランスエンジニアとして働くために必要なのです。
自分からフリーランスエンジニアの案件を受注する
海外にいるフリーランスエンジニアは、自分から案件を受注しなくてはなりません。
そのため、クライアントへの営業スキルなども磨く必要があります。
特に、海外にいると直接会って営業することができません。
そのため、オンライン上でもアピールできるような営業のノウハウを作成する必要があります。
自分からフリーランスエンジニアの案件を受注することで、自分のスキルレベルの確認もできるため、海外に出る前にいくつか自分から営業をかけ、案件を受注しておくことをおすすめします。
海外にいってみる
海外に住むことに合っている人と合っていない人がいることは事実です。
自分がどちらの人間なのかを判断するために、一度海外を旅してみることをおすすめします。
一気に移住を決めてしまうと、後戻りがなかなかできなくなってしまい、リスクが高いです。
自分に合う国と合わない国があるため、移住先の国の候補をいくつか旅してみて、一番しっくりくる国に移住することを考えましょう。
また、旅をしているときは案件を受注しすぎないことをおすすめします。
案件に時間を取られてしまうと、見るべきものを見られずに滞在が終わってしまいます。
そこはあくまでメリハリをつけて、国を見て回るようにしましょう。
フリーランスエンジニアが海外で働く際の注意点
ここからは、フリーランスエンジニアが海外で働く際の注意点を解説していきます。
- 海外生活に慣れるまでに時間がかかる
- 滞在国のビザ発行は必須
- 滞在国の法律について知っておく
- クラウドソーシングサービスに登録しておく
- 国内で収入が安定してから海外に移る
- 時差を考える
- なるべく物価の安い国に拠点を置く
海外で働くということは、そのための手続きや準備すべきことが多くあるということです。
日本にはない、海外ならではの注意点があることも事実です。
海外でフリーランスエンジニアとして旗揚げする際には、あらかじめこれらの注意点をよく確認しておくことをおすすめします。
海外生活に慣れるまでに時間がかかる
海外で生活することは、日本で生活するのとは勝手が違います。
そのため、海外生活に慣れるまでに時間がかかります。
慣れない環境で仕事をしたところで、能率はそこまで上がりません。
海外生活に慣れるまでは、思うように結果を残すことができない可能性があります。
しばらく海外で過ごせば、ある程度は慣れてきます。
慣れるまでの辛抱だと考えて、我慢して仕事を進めるようにしましょう。
また、余裕があるのであれば、海外生活に慣れるまでの期間にまったく仕事をしないという選択肢もあります。
完全に環境に適応してから案件を受注すれば、1発目から良い仕事ができるでしょう。
滞在国のビザ発行は必須
海外で働くためには、フリーランスエンジニアだったとしても、滞在先の国のビザを発行する必要があります。
ビザを発行せずに働き始めると、国によっては違法就労で捕まります。
そのため、海外で働く前にその国の就労ビザを取得しておくことは必須なのです。
取得するべきビザの種類は、国によって違います。
フリーランス向けにビザを発行している国や、フリーランスにはビジネスビザの取得を要求する国などもあります。
国によってはフリーランス向けのビザを完全に発行しないところもあるため、事前に確認しておく必要があるでしょう。
滞在国の法律について知っておく
国が違うということは、もちろん法律も違います。
そのため、フリーランスエンジニアとして海外で働くのであれば、滞在国の法律について知っておくことは必須です。
日本ではセーフだったことが海外ではアウトの可能性もあります。
法律について深く学べ、というわけではありませんが、必要最低限の法律を頭に入れておくと良いでしょう。
クラウドソーシングサービスに登録しておく
クラウドソーシングサービスに登録しておくことも、日本にいる間にやっておくと良いでしょう。
ひいては案件を獲得してから日本を出ることがベストです。
海外に移ってから仕事探しをするとなると、しばらくは仕事のない状態が続き、収入がなくなります。
場合によっては生活ができなくなるため、日本にとんぼ返りしなくてはいけない可能性もあるのです。
そのため、収入がなくなるリスクを考えて、あらかじめクラウドソーシングサービスに登録して仕事を探しておくことをおすすめします。
国内で収入が安定してから海外に移る
国内で収入が安定してから海外に移ることも、フリーランスエンジニアが海外に出る際の注意点のひとつです。
国内にいても収入が安定しないフリーランスエンジニアは、海外にいっても収入が安定するとは思えません。
そのようなフリーランスエンジニアは、根本的にスキルが足りない可能性があります。
そのため、基本的なスキルや実績を日本で積んでから、海外にでることをおすすめします。
国内でフリーランスエンジニアとしての収入が安定するということは、海外に出るか否かのひとつの判断基準になります。
時差を考える
フリーランスエンジニアが海外で働く際には、時差を考える必要もあります。
自分が海外にいても、クライアントは日本です。
自分のいる国と日本との時差が大きいと、ミーティングの時間を調整するのが難しくなります。
そのため、移住先は日本と大きく時差が変わらない国を選択することをおすすめします。
時差が小さければ小さいほど、クライアントとのコミュニケーションがとりやすくなり、良い仕事ができます。
フリーランスエンジニアとしての本分をまっとうするためには、日本と時差がさほど変わらない国を選択することが賢明でしょう。
なるべく物価の安い国に拠点を置く
フリーランスエンジニアが海外に拠点を置く際には、なるべく物価の安い国に拠点を置くようにしましょう。
物価が安ければ安いほど、日本よりも少ない金額で豊かな生活ができるようになります。
生活の満足度も上がり、その国での収入水準も高い方になるため、海外が住みやすくなるのです。
逆に物価の高い国に住んでしまうと、日本にいるときよりも支出が多くなり、生活が厳しくなります。
海外で余裕を持って生活するためには、できるだけ物価の安い国を選ぶことが一番なのです。
海外で働きたいフリーランスエンジニアにおすすめの国
ここからは、海外で働きたいフリーランスエンジニアにおすすめの国を解説していきます。
フリーランスエンジニアが移住することをおすすめする国は、
- タイ
- ジョージア
- アメリカ
- マレーシア
- ドイツ
- シンガポール
です。
この6か国は、フリーランスエンジニアが移住し、働きやすい環境が整っています。
海外への移住を考えるフリーランスエンジニアの人は、まずこの6か国から検討することをおすすめします。
タイ
フリーランスエンジニアがはじめて海外に拠点を置くのであれば、まずはタイに行くことをおすすめします。
タイはフリーランスに非常に人気のある国です。
都市部にはWi-Fiが完備されたコワーキングスペースがあり、働きやすさもお墨付きです。
また、日本食レストランや日系のスーパーなどもあるため、食に関して困ることもありません。
日本と比べて物価も安いため、日本人にとって住みやすいことは間違いありません。
ジョージア
ジョージアは、フリーランスエンジニアにおすすめの数少ないヨーロッパの国です。
ビザを発行しなくても1年間滞在することができるのが魅力です。
月にかかる平均生活費は5万円とされており、生活するために必要なお金がかかりません。
また、日本人が多くないため、チャンスが多い国でもあります。
フリーランスエンジニアの働きやすさは、ヨーロッパの中では随一でしょう。
アメリカ
アメリカはフリーランスの人口が多いため、フリーランスエンジニアにとっても働きやすい国のひとつです。
アメリカでは全労働者の3分の1がフリーランスともいわれており、それに伴ってフリーランスに対しての待遇が手厚いです。
海外で働くフリーランスとしての動き方などを学ぶことができます。
また、職場もタイ同様コワーキングスペースなどが多く用意されているため、フリーランスエンジニアにとって働きやすいことは間違いありません。
フリーランスエンジニアとして海外で一人前になりたい人には、アメリカへの移住をおすすめします。
マレーシア
マレーシアもまた、フリーランスエンジニアが拠点を置くことをおすすめする国のひとつです。
日本人が住みやすい国ランキングで常に上位にランクインするこの国では、インフラや治安も整っているため、日本人のフリーランスエンジニアにとっても非常に生活しやすい国です。
住環境が非常に整備されており、安いお金でコンドミニアム(リゾートマンション)に住むことも可能です。
ビザなしでも最大90日間滞在することができることから、ビザ取得の難易度もそこまで高くありません。
海外に移住することで生活費を抑えたいという人はおすすめの国です。
ドイツ
ドイツは、フリーランス向けのビザが非常に取得しやすい国です。
日本人に限らず、海外フリーランスとしてドイツに移住する人は少なくありません。
理由としては、差別が少ないという点にあります。
また、フリーランスに対するビザ発行が簡単であることから、国としてフリーランスの受け入れに寛容であるという点も魅力のひとつです。
ヨーロッパに移住するのであれば、ドイツがジョージアのどちらかを検討することをおすすめします。
シンガポール
シンガポールは東南アジアの中でもビジネスが非常に盛んで、フリーランスに対する対応も年々手厚くなっています。
日本人が多く生活しているため、コミュニティーに入りやすいことが大きなメリットです。
また、クラウドソーシングサービスの平均報酬が高いため、スキルアップとともに収入アップも目指すことができます。
お世辞にも物価が安いとはいえませんが、相応の経験を積むことができる国です。
まずは国内でスキルを身につけることが先決
海外への移住を考えているフリーランスエンジニアの人は、まず自分のスキルが一定の水準以上であり、収入が安定しているかどうかを考えましょう。
国内で収入が安定していないと、海外に出たところで収入が安定する可能性は少ないです。
そのため、まずは国内でスキルを身につけ、フリーランスエンジニアとしての箔をつけてから海外に出ることをおすすめします。
海外で働くことで、さまざまな知見を得ることもできます。
まずは国内でフリーランスエンジニアとしての十分な力をつけてから、海外に出て勝負するようにしましょう。